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  • 執筆者の写真やなばら

複数の事業所で雇用される場合の各保険について

過去に厚生労働省が副業・兼業の促進に関するガイドラインを出した経緯もあり、複数の事業所で雇用されている人が増えてきたと思います。また、令和4年10月からは短時間労働者への社会保険適用が拡大されますので、短時間労働者=保険未加入者ではなくなっていきます。各保険の取り扱いについて見ていきます。

例:A社で週30時間勤務、B社で週10時間勤務のケース(両社とも雇用契約)

1、労災保険について

 労働者が、副業・兼業をしているかにかかわらず、事業所ごとに労災が適用されます。よって、A社で被災した際はA社の労災、B社で被災した際はB社の労災が適用されます。また、A社からB社への移動時に起こった災害については、B社においての通勤災害として扱われます。

2、雇用保険について

 労働者が週20時間以上勤務する場合(その他にも要件あります)等で、該当事業所で雇用保険に加入します。今回のケースで言えば、A社のみで加入をすることになり、B社では加入しません。仮にB社でも週20時間以上勤務する場合は、「生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける雇用保険関係にある会社での加入」となりますので、やはりA社のみで加入をするのが妥当でしょう。

3、社会保険(健康保険・厚生年金保険)について

 労働者が週30時間以上勤務する場合(その他にも要件あります)等で、該当事業所で社会保険に加入します。今回のケースで言えば、A社のみで加入をすることになり、B社では加入しません。仮にB社が「特定適用事業所(短時間労働者でも社会保険加入)」に該当し、かつ、週20時間以上勤務する場合(その他にも要件あります)等で、B社でも社会保険加入義務が生じる可能性があります。この場合、両社で社会保険に加入することとなり、主たる事業所の選択や、両社の報酬額に応じた保険料を納付することになります。

 従業員が副業や兼業をしている場合、他社で何時間働く契約になっているかの把握や適切な保険加入を進めていけるとよいでしょう。

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