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  • 執筆者の写真やなばら

育児休業中の就労について

育児・介護休業法上の育児休業は、子の養育を行うために休業期間中の労務提供を消滅させる制度であり、休業期間中に就労することは想定されていません。

しかし、労使の話し合いにより、子の養育をする必要がない期間に限り、「一時的・臨時的に」その事業主の下で就労することができます。その場合、就労が1か月で10日(10日を超える場合は80時間)以下であれば、育児休業給付金が支給されます。

一方で、恒常的・定期的に就労させる場合は育児休業をしていることにはなりません。

以下は一時的・臨時的な就労に該当するケースです。

【1】育児休業開始当初は、労働者Aは育児休業期間中に出勤することを予定していなかったが、自社製品の需要が予期せず増大し、一定の習熟が必要な作業の業務量が急激に増加したため、スキル習得のための数日間の研修を行う講師業務を事業主が依頼し、Aが合意した場合

【2】労働者Bの育児休業期間中に、限られた少数の社員にしか情報が共有されていない機密性の高い事項に関わるトラブルが発生したため、当該事項の詳細や経緯を知っているBに、一時的なトラブル対応を事業主が依頼し、Bが合意した場合

【3】労働者Cの育児休業期間中に、トラブルにより会社の基幹システムが停止し、早急に復旧させる必要があるため、経験豊富なシステムエンジニアであるCに対して、修復作業を事業主が依頼し、Cが合意した場合

【4】災害が発生したため、災害の初動対応に経験豊富な労働者Dに、臨時的な災害の初動対応業務を事業主が依頼し、Dが合意した場合

【5】労働者Eは育児休業の開始当初は全日を休業していたが、一定期間の療養が必要な感染症がまん延したことにより生じた従業員の大幅な欠員状態が短期的に発生し、一時的にEが得意とする業務を遂行できる者がいなくなったため、テレワークによる一時的な就労を事業主が依頼し、Eが合意した場合

また、以下は恒常的・定期的な就労に該当するケースです。

労働者Fが育児休業開始当初より、あらかじめ決められた1日4時間で月20日間勤務する場合や、毎週特定の曜日または時間に勤務する場合

一時的な就労と認められるには、事業主の一方的な指示による就労ではなく、労働者との合意が前提になります。育児休業中の一時的な就労を求める場合は、上記ケースを参考にして判断すると良いでしょう。

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