業務中や通勤途中のケガで病院を受診する際、本来は労災保険による給付を受けるべきですが、健康保険証を窓口で提示して治療を受けてしまうケースがあります。
このような場合、後からでも労災保険へ切り替えるべきで、以下手続きをする必要があります。
■受診した病院に、健康保険から労災保険への切り替えが可能か確認する
まず、病院等に電話等のうえ切り替えが可能かを確認します。受診日と連絡する日が同月内の場合、切り替えができる可能性が高いので早めに連絡してください。
■切り替えが可能な場合
・病院の窓口で支払った金額が返還されます。
・労災保険の様式第5号や様式16号の3等の所定の様式を受診した病院に提出してください。
■切り替えが不可能な場合
一時的に、医療費の全額を自己負担しないとなりません。以下流れで労災保険への請求をします。
1)健康保険の保険者(全国健康保険協会等)へ労働災害である旨を申し出てください。
2)保険者から医療費の返還通知書が届きますので、返還額をお支払いください。
3)労災保険の様式第7号または第16号の5を作成のうえ、返還額の領収書と病院の窓口で支払った金額の領収書を添えて労働基準監督署へ請求してください。
※労災請求の際にレセプトの写しが必要ですので、健康保険の保険者へ依頼してください。
上記手続きにより、最終的には支払った金額が還ってきます。ただ、書類の作成や、やり取りに手間と時間がかかってしまいます。そのようなことにならないよう、業務中や通勤途中のケガで病院を受診する際は、労災である旨を告げて治療を受けるようにしてください。
Comments