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  • 執筆者の写真やなばら

割増賃金計算に算入すべき手当、除外可能な手当1

通常の労働時間の賃金の中には、家族手当、通勤手当のように、労働と直接的な関係が薄く、個人的事情に基づいて「実費弁償的に」支払われる賃金があり、これらをすべて、割増賃金の基礎にするとすれば、家族数、通勤距離等個人的事情に基づく手当の違いによって、それぞれに差が出てくることになります。

例えば通勤手当も割増賃金計算に算入した場合、遠くから通い通勤手当を多くもらっている労働者の方が近場の労働者よりも多くの残業代を受け取ることになります。

このことから、労働基準法施行規則21条では、割増賃金の時間単価を計算するときの基礎賃金から、除外することができる手当について次のように規定されています。

「法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当の他、次に掲げる賃金は、同条第1項及び第4項の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。」(労働基準法施行規則21条)

・家族手当

・通勤手当

・別居手当(単身赴任手当)

・子女教育手当

・住宅手当

・臨時に支払われた賃金

・1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

これらは単なる例示ではなく「限定列挙」と呼ばれ、これらに該当しない賃金は逆に全て割増賃金の基礎賃金としなければなりません。また、上記の手当が支払われていた場合であっても、実際にこれらの手当を除外するにあたっては、単に名称によるものでなく、その実質によって取り扱うべきものとされている点に注意が必要です。

家族手当

家族手当とは「扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出した手当」を指し、被扶養配偶者一人◯◯円、子供一人◯◯円などと定められているものを言います。そのため、扶養家族がいなくても一律に支給されている家族手当は残業割増単価から除くことができません。

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