前回は、社会保険の適用事業所要件について解説しました。今回は、適用事業所における社会保険加入者について確認していきましょう。
■加入すべき人(全ての企業)
・法人の役員等
・正社員
・パート・アルバイト等(正社員の3/4以上の所定労働時間・日数)
例えば、正社員の週所定労働時間が40時間だった場合、30時間以上働くならば加入者になります。
■加入すべき人(従業員501人以上企業)
パート・アルバイト等が正社員の3/4未満労働であっても、以下4つの要件を全て満たすなら加入しなければなりません。
1)週の所定労働20時間以上
2)勤務期間が1年以上見込まれる
3)月額賃金が8.8万円以上
4)学生以外
こちらは、従業員501人以上の企業が対象になりますが、500人以下の企業でも労使の合意があれば対象とすることができます。
■適用除外者
以下に該当する人は、社会保険の被保険者から除外されます。
・日々雇い入れられる人
・2か月以内の期間を定めて使用される人
・季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される人
・臨時的事業の事業所に6か月以内の期間を定めて使用される人
・所在地が一定しない事業所に使用される人
最近では、パート・アルバイト等の短時間労働者の社会保険加入要件を緩和する方向で話が進んでいます。例えば、月額賃金を8.8万から6.8万への引下げ、企業の従業員人数要件の引下げがされる等です。要件次第では、社会保険加入者がたくさん出てくる企業もあると思います。法改正の動向には注意した方がよいでしょう。
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