• やなばら

整理解雇の4要件

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、経済活動が大きな打撃を受けています。

雇用調整助成金などの支援策はあるものの、売り上げの目途が立たないまま雇用を維持するのには限界があります。

以下、業績悪化などのため、やむを得ず社員を解雇するときの注意点を説明します。

業績悪化や事業縮小で社員を解雇することを「整理解雇」といいます。

整理解雇は労働者の安定を脅かすものであるため、4つの重要な要件が判例などで確立されています。

1、人員整理の必要性  

余剰人員の整理解雇を行うには、相当の経営上の必要性が認められなければならないとされています。

一般的に、企業の維持存続が危うい程度に差し迫った必要性が認められる場合は、もちろんであるが、そのような状態に至らないまでも、企業が客観的に高度の経営危機下にある場合、人員整理の必要性は認められる傾向にある。

今回のコロナウイルスは必要性の説明となりうるでしょう。

2、解雇回避努力義務の実行度合い

期間の定めのない雇用契約においては、解雇は最後の選択手段であることを要求されます。

役員報酬の削減、新規採用の抑制、希望退職者の募集、配置転換、出向等によって、整理解雇を回避するために手を尽くさなければ、経営努力が足りないと判断されかねません。

3、被解雇者選定の合理性  

整理解雇の対象者が選ばれた経緯に合理性がなければなりません。例えば特定の人物を排除することを目的とした整理解雇は公平性に問題があります。選んだ理由も、具体的な対象者の選び方も気を付けてください。

4、説明責任・手続の妥当性  

整理解雇に当たって、順を追ってきちんと説明しているか、話し合いをしているかも重要です。唐突な整理解雇は説明が不足しているとみなされかねません。

13回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

罰金制度の注意点  

労働基準法第91条では次のように定められています。 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。 減給の制裁、つまり制裁を与える目的で減給すること自体は違法ではありませんが、この条文にあるように上限が定められています。そのほか、罰金制度にはいくつか注意点があります。

2021年11月「過重労働解消キャンペーン」について

2019年4月1日から、働き方改革に関連した改正労働基準法において、時間外労働の上限規制が罰則付きで規定され、また、2020年4月1日から時間外労働の上限規制が中小企業にも適用されました。 上記の法改正等の一層の定着を図るために、2021年11月厚生労働省で「過労死等防止啓発月間」の一環として「過重労働解消キャンペーン」が実施されます。長時間労働の削減等の過重労働解消に向けた取組を推進するための、

「男性版産休」の新設について  

男性の育児休業取得促進策を盛り込んだ育児・介護休業法の改正案が検討されています。 中でも子どもの誕生から8週間に夫が柔軟に育休を取れる制度「出生時育児休業」(男性版産休)を新設することに注目が集まっています。 ▷なぜ男性版産休か 産後8週間以内が特に母(妻)の育児の負担が大きく、産後鬱(うつ)などの課題もあることから、それらの解決のため「夫婦がそろって」休みやすい環境を整備することが主な狙いでしょ