雇用保険の中心的な給付である基本手当、いわゆる「失業保険」の具体的な計算式について説明します。
手順1:やめる前6か月の給与を合計して180で割ります。
この計算による金額を「賃金日額」といいます。
手順2:手順1で求めた賃金日額と、年齢別の上限を比較します。
上限を超える場合は賃金日額は上限の値になります。
手順3:賃金日額の金額ごとに決まっている係数(掛け率)をかけます。
賃金日額が低い人ほど係数が大きく、大きい人ほど係数が小さく設計されています。つまり、やめる前の給料が低い人と高い人の差を縮めることになります。
この手順3で出た値が、基本手当の日額になります。
実際の支給は失業認定日(28日に1日、ハローワークに行って失業状態を確認する日)ごとに、失業状態であった日数分支給されます。
給付日数は在籍期間、やめた理由、やめたときの年齢により差がつけられています。つまり、保護の必要性が高い人ほど給付日数が多くなるようになっています。
以下、年齢ごとの①賃金日額②給付率③基本手当(失業保険)日額を紹介します。
◆離職時の年齢が 29 歳以下(※1)
①2,500 円以上 5,010 円未満
②80%
③2,000 円~4,007 円
①5,010 円以上 12,330 円以下
②80%~50%
③4,008 円~6,165 円 (※2)
①12,330 円超 13,630 円以下
②50%
③6,165 円~6,815 円
①13,630 円(上限額)超
②-
③6,815 円(上限額)
◆離職時の年齢が 30~44 歳
①2,500 円以上 5,010 円未満
②80%
③2,000 円~4,007 円
①5,010 円以上 12,330 円以下
②80%~50%
③4,008 円~6,165 円 (※2)
①12,330 円超 15,140 円以下
②50%
③6,165 円~7,570 円
①15,140 円(上限額)超
②―
③7,570 円(上限額)
◆離職時の年齢が 45~59 歳
①2,500 円以上 5,010 円未満
②80%
③2,000 円~4,007 円
①5,010 円以上 12,330 円以下
②80%~50%
③4,008 円~6,165 円 (※2)
①12,330 円超 16,670 円以下
②50%
③6,165 円~8,335 円
①16,670 円(上限額)超
②―
③8,335 円(上限額)
◆離職時の年齢が 60~64 歳
①2,500 円以上 5,010 円未満
②80%
③2,000 円~4,007 円
①5,010 円以上 11,090 円以下
②80%~45%
③4,008 円~4,990 円 (※3)
①11,090 円超 15,890 円以下
②45%
③4,990 円~7,150 円
①15,890 円(上限額)超
②―
③ 7,150 円(上限額)
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