• やなばら

固定残業手当が無効とされないための注意点

残業代を固定的に支給するいわゆる「固定残業制度」は、運用方法を間違えるとそもそも「残業代である」という主張を否定される恐れがあります。会社の担当者の方は以下の注意点に気をつけましょう。

1、雇用契約書

労働者と個別に取り交わす雇用契約書や労働条件通知書において固定残業代が残業手当であることをきちんと記載しておきましょう。(具体的に何時間分の残業代なのかも含めて明記することが望ましいです)

また、契約書などに記載することに加えて、重要な箇所として読み上げて説明するなど本人への説明をした記録を残しておくと良いでしょう。

2、就業規則

就業規則(賃金規程)に固定残業手当について記載しておきましょう。また、その就業規則を労働者に「周知」したと言える状況にすることも大切です。普段誰も入らない社長室に飾ってあるだけでは就業規則を周知したとみなされない可能性が高いでしょう。例えば最近では誰もがアクセスできる社内イントラネットの中にP D Fデータを保管し、保存場所を広く通知するなどの気配りが必要です。

3、毎月の給与計算

給与計算をする際に「固定残業手当の額を実際に計算した残業手当が上回っていないか」を毎月検算しましょう。例えば固定残業代が20時間相当の残業代と定義されていた場合、実際の残業が23時間であったならば3時間分の不足があるはずで、その不足支払いをしていないと固定残業手当が形骸的なものとして残業代として認められず、単なる固定給という扱いになる恐れがあります。

当然、残業代の過不足を確認するためには毎月の残業時間を記録しておかなければなりません。出勤簿で勤怠管理をしていない場合、固定残業制度が否定される要因になり得ます。

閲覧数:5回0件のコメント

最新記事

すべて表示

事業主は、3歳未満の子を養育する従業員について、従業員が希望すれば利用できる育児のための短時間勤務制度を設けなければなりません。 短時間勤務制度の対象となる従業員 短時間勤務制度の対象となる従業員は、以下のいずれにも該当する男女労働者です。(女性だけでなく男性も短時間勤務制度の対象となる点に注意が必要です。 ① 3歳未満の子を養育する従業員であって、短時間勤務をする期間に育児休業をしていないこと。

過去に厚生労働省が副業・兼業の促進に関するガイドラインを出した経緯もあり、複数の事業所で雇用されている人が増えてきたと思います。また、令和4年10月からは短時間労働者への社会保険適用が拡大されますので、短時間労働者=保険未加入者ではなくなっていきます。各保険の取り扱いについて見ていきます。 例:A社で週30時間勤務、B社で週10時間勤務のケース(両社とも雇用契約) 1、労災保険について 労働者が、

令和4年10月から士業の個人事業所(常時5人以上の従業員を雇用)は社会保険の加入が必要となることは以前にもご紹介した通りですが、10月が近づいてきたこともあり、気になる点を以下のQ&A方式でご紹介いたします。 【Q1】社会保険への加入に際し必要な届出は何ですか? 【A】日本年金機構(事業所の所在地を管轄する事務センター等)に「新規適用届」と「被保険者資格取得届」の提出が必要です。その他、「被扶養者